約350年前の建築当時の様式を伝える貴重な合掌造り家屋で、
民族資料なども展示しています。
五箇山地方の民家のうち、古い時代の形式を改造されずに
残している建造物がこの「村上家住宅」です。
この種の家屋を一般に「合掌造り」と呼んでいますが、
その中でも最大規模の農家で、一重4階、切妻造り茅葺、戸口は妻入り、
間口は35尺2寸、奥行は67尺5寸あります。
天正年間に建設されたと伝えられており、
戦国時代の武家造りから書院造りに移行する過渡期の様子を示すなど、
多くの古風、古式の遺構が残っているのは、
全国にその類を見ないといわれています。
また、江戸時代に五箇山の主産業といわれた
塩硝製造や和紙製造等の民族資料を陳列しており、
五箇山の生活史を見ることもできます。
これらのことは、当主が囲炉裏を囲みながらお話しします。
村上家の庭には、推定樹齢300年の五箇山の雪椿があり、
「五箇山絞り」と名付けられています。
右下の写真でもわかるように、花弁に絞りがでるのが特徴です。
村上家の歴史をずっと見守り続けている雪椿。
見頃は例年4月下旬〜5月上旬です。