五箇山民謡

こきりこささら踊り ささら

こきりこ踊り

加賀藩の流刑地

 「こきりこ」は、越中五箇山・上梨の山里を中心に伝承された全国的に有名な古代民謡である。
多くの民謡は起源や伝承の経緯がつまびらかでないのに比べ、この唄は『越の下草』や二十四輩順拝絵図(約1400年前)の頃から田楽として歌い継がれてきたという語り伝えも、信ぴょう性のあるものと思われる。
「こきりこ」は、越中五箇山の古社、上梨白山宮の祭礼に歌い踊られてきたが、隔絶山村として長い歴史を経た五箇山も、大正末期から昭和初期にかけて、電源開発などにより、外界との交流が始まるにつれて忘れられていった。西条八十氏がこきりこ採譜のため五箇山探訪したのを契機に、昭和26年、古くから歌い継いできた上梨の山崎しい老(昭和38年没)の演唱を採譜して発表し、一躍脚光を浴びることになった。
昭和51年、皇太子殿下(当時皇孫)が学友とともに五箇山を巡遊の際にご鑑賞になった本場の闊達ななかにも哀調を帯びた「こきりこ踊り」にいたく感銘を受けられた。
そして平成3年、宮中恒例の歌会始に「五箇山をおとづれし日の夕餉時、森に響かふこきりこの唄」とお詠みになり、五箇山詩情中でこきりこのしらべを見事に再現されて、五箇山への敬慕の念をあらわされたのである。
世界遺産として高く評価され、永久的保存が叫ばれている合掌造りとともに、「こきりこ」は五箇山を代表する歴史的遺産として末永く保存されると同時に、心のふるさととして慕われていくであろう。
楽器は、鍬金、筑子竹、ささら、鼓、横笛、太鼓などままのものを今に伝え、豊穣の祈りを祝う純朴な踊りであります。

筑子(コキリコ)とは七寸五分に切った小竹の事です。この竹を打ち鳴らし唄います。
田楽の流れを汲む最古の民謡といわれており、平安・鎌倉・室町といった中世のおおらかで雅な様子を残す踊りです。
直垂衣装で踊る「放下僧のささら踊り」を鑑賞ください。


毎年9月25日、26日に行われる「五箇山こきりこ祭り」に来られない方でも、こきりこ踊りを鑑賞できる企画ができました。
五箇山の民謡「放下僧のささら踊り」をご覧ください。

民謡鑑賞

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